マスカレードに誘われて

後ろに連なっていた鎧が、次々と倒れ始める。
積み重なった鎧は身動きができず、手足を動かしてもがくことしか出来なかった。

「ほぉー……」

ロイが感心したようにキースを見る。
彼はロイの方を向かず、静かに口を開いた。

「別にこれは決闘ではありません。ましてや、命の危機が迫っているこの状況。勝つためには手段を問いませんよ」

「なるほど……」

「お目汚し失礼致しました。次からは、紳士的に戦いますね」

ロイの方を向き、目を細める。
いつもの笑顔を向けられ、ロイは安心したように笑った。

「分かった。僕もやってみる」

「くれぐれも、この事は内密にお願いしますよ」

「うん。分かった」

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