★時の架け橋★ ー誠の背中に恋をした。
美鈴「うんー?どうしたの唯ちゃん」



少女…白羽 美鈴がベンチから立ち唯の元へかけてきた。



漆黒の黒で艶やかなフワフワの髪。


スラッと高い鼻に、ぷっくりとした綺麗な形の唇。


少し淡い蒼が入ったパッチリとした瞳。


まさに可憐という言葉は美鈴の為にあるように綺麗だった。





唯「今日、このあと合コンいくかってコトだよ
あんたこんな顔してんのに男つくらないなんてほんとあり得ないからっ」



そんな美鈴をみるほど溜め息を出したくなる…そんな衝動を抑えて美鈴に改めて問う。





奈々「確かに一理あるかもね。たまには行ってみたら?」


こればかりは唯に共感できるとでもいう様に首を縦に振る。




美鈴「うぅ…そんなことはないよ!唯ちゃんと奈々ちゃんの方がかわいいし、私はそういうの作るつもりないからさっ!二人で楽しんできなぁ」



申し訳無さそうにアハハと二人の話をかわす。




そういいながらいそいそと美鈴は体育館から出ていこうとする。





唯「はぁ、やっぱりかぁ…」


もう…と呟く唯。



奈々「しょうがないか。今まで辛いことがありすぎたんだよ…誰だってそうなるよね。
美鈴が2年前に閉ざした心を開いてくれるまで…本当の笑顔を見れるまで待とう。」


こうなるのは仕方がない、でも美鈴には新しい一歩を踏み出してほしいと思っている。



自分一人で過去に囚われ、背負ってほしくないと。




二人は帰っていく美鈴の背中を悲しそうに見つめた。
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