御劔 光の風2
そう言うとナルは右耳の上の当たりと指でとんとんと叩いた。
どうやら二つ目の紋章はそこにあったらしい、そしてサルスの左耳の上あたりの髪をすいて肌を露わにする。
そこにはハッキリと紋章が記されていた。
「これが最後の印よ。」
次に封印を解いたら二度と彼の見慣れた姿には戻れなくなる。
サルスは微笑むと再びカルサを見つめ感慨深げに頷いた。
「目覚めてもらわなきゃ困るんだ。俺はもう代わりはできないから。」
「何もすぐに姿を変えなくても良かったのに。」
いつ目覚めるか分からない状態が続くと国王不在の期間ができてしまう。
そんな事は百も承知だったのに、サルスはカルサが目覚める前に姿を変えた。
サルスは分かっていたのだ。
目覚めた時に自分の代わりがいる事を知れば、おそらくカルサは国王の座には戻ってこない。
それは淋しさからではなく、当然のようにその事実を受け止めるからなのだ。
「いや、これでいいんだ。」
自分にとっても最適な策をとった、それは自信がある。
ただカルサの目覚めが遅くなると不安が募ることは目に見えていた。
どうやら二つ目の紋章はそこにあったらしい、そしてサルスの左耳の上あたりの髪をすいて肌を露わにする。
そこにはハッキリと紋章が記されていた。
「これが最後の印よ。」
次に封印を解いたら二度と彼の見慣れた姿には戻れなくなる。
サルスは微笑むと再びカルサを見つめ感慨深げに頷いた。
「目覚めてもらわなきゃ困るんだ。俺はもう代わりはできないから。」
「何もすぐに姿を変えなくても良かったのに。」
いつ目覚めるか分からない状態が続くと国王不在の期間ができてしまう。
そんな事は百も承知だったのに、サルスはカルサが目覚める前に姿を変えた。
サルスは分かっていたのだ。
目覚めた時に自分の代わりがいる事を知れば、おそらくカルサは国王の座には戻ってこない。
それは淋しさからではなく、当然のようにその事実を受け止めるからなのだ。
「いや、これでいいんだ。」
自分にとっても最適な策をとった、それは自信がある。
ただカルサの目覚めが遅くなると不安が募ることは目に見えていた。