叶多とあたし
「…何であたしがこんな目に…遭わなきゃいけないの……」
色々考えたら悲しくなってきて呟いてしまった。
今頃あたし以外のみーんなは、友達と遊んだりしゃべったり、家族と戯れたり、買い物に行ったり……いろーんなことして楽しんでるだろうっていうのに…。
何であたしはこんな所でこんな思いしてなきゃなんないの!?
虚しさで泣きそうだ。
あたしの呟きが聞こえたらしく、丸刈りが言った。
「叶多に痛い目みせるまでは解放できない。悪いな」
……しゃべった…。
ここまで一言もしゃべらなかった丸刈りがしゃべった。
あたしは丸刈りをじっと見てしまった。
「………そーだなぁ…。教えてあげるよ。君も、理由も知らずに縛られるのは嫌だろうからね」
短髪男があたしの前でしゃがみこんで言った。
「一言で俺らはね、叶多が気に食わないってわけ。何でも人以上にこなすし、その上で無表情。口を開けば皮肉めいてて、でもそれが女子ウケいいし…」
……ただの僻みじゃん。
あたしはそのくだらない理由でここに縛られているなんて…ジョーダンじゃないっっ!
ここまできて、少し心に余裕が出てきた。
「だけどさ、ここまではまだ許せたんだ…」
だが、まだ話は終わってないらしい。