神の卵を授かりし鳥
「オジサン?」

おっと!気づかれちまった。しかし無意識なヒナ娘よりも、意識ありの方が楽しいかもな。ワッハッハな気分だ!

「オジサン、ひとりだよな」

「心配するな。誰にも話していないし、私だけしかいない」

俺はヒナ娘に弁当の入ったレジ袋を放り投げた。そういえば、オムツもあの中に入ってたよな。まあ、気にすることでもないか。

「まずは食え!そのあと俺が…食らう!」

「そりゃ、残したらもったいないからな。だけど、まさかオジサンが本当に戻ってくるとは思わなかったよ」

「どうしてだ?」

「大人ってさ、面倒なこと嫌がるでしょ」

「そうでもないぞ。面倒な手順はそれなり楽しいからな」

「要は、人それぞれってことだな…私も含めて。おっ!シャケ弁とフルーツがあるじゃん」

ヒナ娘はレジ袋から鮭弁当を取り出し、嬉しそうにむさぼり食う。

そうだ、そうだ。必死に食べるがいい。そして英気を養った後は楽しい課外授業が待ってるぞ。

「E=mc2…。E=mc2…。E=mc2…。E=mc2…。物体を光りの速さに近づけると質量が増えて…」

< 13 / 20 >

この作品をシェア

pagetop