ヤサオトコ
 
 房江は栗崎の感情を考えず、日増しに若作りをエスカレートさせた。
 栗崎の心は、日増しに房江から逃げ出した。


 房江が、栗崎にべたべたしようとして接近した。


 (見たくない。あっちに行けよ)



 (口紅をべたべた塗りたくったお化けじゃないか)



 (あっちに行けったら、あっちに行け!)


 栗崎が心の中で房江を罵りまくった。

 栗崎は逃げた。
 必死で、栗崎は逃げ続けた。


 房江は夢の中まで、栗崎を追っ掛けて来た。








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