不思議な国の物語
「ったく、大和よ!風邪だってさ!」
「あ、そうなんだ」
大和くんは美月ちゃんの
幼なじみで、私も美月ちゃん繋がりで
仲良くなった。いわば追試仲間かな。
『本当、桃華はスポーツはできて勉強はできないのね。そー言えば桃華タイプの知り合いがもう一人いたわ』
なんて言われて紹介されたのが
大和くんだった。
「ったく、学校休んだりしたら馬鹿が余計馬鹿になるのに」
「あはは」
本当、美月ちゃん大和くんのお姉ちゃんみたい。
まぁ怒られるから言わないけど…
「まっ大和のことはおいといてさ、昨日のドラマ見た?」
「見た見た!続き気になるよね」
「ねー!あんなタイミングでさぁ」
なんて、会話をしながら
私達は学校への道のりをゆっくりと進んでいき
私の頭の中からは
すっかり、魁焔の事はすっかり消えていた。
友達から
あの話を聞くまでは……