彼は人魚姫!
そして、しぃの声がまるで号令かのように、店内にいた女性全員が一斉にあたしを見た。
視線が痛いってこういう事?
見えない矢が放たれて、あたしに突き刺さってる。
「あ…アハハ。ママです。ここの。『Cafe 雫』のママ、やってま~す。いらっしゃいませ。皆さん、ごゆっくりおくつろぎ下さいませ」
アハハ…。
取り繕っちゃったよ。
いや、合ってる。
合ってるから問題ない。
あたしがあいつに『ママ』って呼ばれてて良かったよ。
「って、安心してる場合じゃない!」
いい匂いの中をカウンターへ向かって早足で進む。
もちろん、お客さまには笑顔を忘れない。
「ちょっと、どういうコト?何なの?この騒ぎは。何で、こんなにお客さんがいるの?何で、あんたがカウンターに入ってるの?」
小声で、でも、結構、恐い顔して言ったと思う。
あたし、すぐ感情的なるから。
良くないんだけど。
「『しぃ』だよ。ママ。『あんた』なんて呼び方、やめて。照れてるの?」
だ・か・ら!
上目遣いでからかわないで。
視線が痛いってこういう事?
見えない矢が放たれて、あたしに突き刺さってる。
「あ…アハハ。ママです。ここの。『Cafe 雫』のママ、やってま~す。いらっしゃいませ。皆さん、ごゆっくりおくつろぎ下さいませ」
アハハ…。
取り繕っちゃったよ。
いや、合ってる。
合ってるから問題ない。
あたしがあいつに『ママ』って呼ばれてて良かったよ。
「って、安心してる場合じゃない!」
いい匂いの中をカウンターへ向かって早足で進む。
もちろん、お客さまには笑顔を忘れない。
「ちょっと、どういうコト?何なの?この騒ぎは。何で、こんなにお客さんがいるの?何で、あんたがカウンターに入ってるの?」
小声で、でも、結構、恐い顔して言ったと思う。
あたし、すぐ感情的なるから。
良くないんだけど。
「『しぃ』だよ。ママ。『あんた』なんて呼び方、やめて。照れてるの?」
だ・か・ら!
上目遣いでからかわないで。