アンサツシャ
メニューが載っている看板の横でレインは車を停める。
すると横にあったスピーカーから聞き覚えのある声が聞こえてきた。
店員「いらっしゃいませ!
バーガーショップジャガーにようこそ!
ご注文をマイクに向かってどうぞ!」
レイン「あー、チーズバーガーとコーラで」
店員「ありがとうございます!
商品受け取り窓口までお車をお進めください!」
レインは車を窓口まで進めた。
すると窓が開き、赤色のエプロンに黒いキャップを被った女の子が一礼し、商品を出した。
「はい、お待たせしましました! ご注文の……」
レイン「あ……」
恋華「はい? あ! レインさんじゃん!」
窓口からレインを指差して恋華が言った。
レイン「……人違いじゃねーか?」
恋華「何ごまかしてんのー?
サングラスかけてても声でバレバレだよ」
レイン「……何だお前、ここで働いてんのか」
サングラスを外してレインが言った。
恋華「うん。まだそんなに長くないけどね。
じゃあ特別にオマケでポテト付けとくね」
レイン「……毒盛ってないだろうな? この前の恨みとか言ってよ」
恋華「しないよ! そんな事言うならオマケ無しだよ」
レイン「どうでもいいから早くしろよ、後ろ渋滞してるぞ」
恋華「え?」
恋華が窓から顔を出して外を見ると、レインの車の後ろに渋滞が出来ていた。
恋華「げー、ヤバッ!
どうぞ、ありがとうございましたー」
恋華は袋にレシートと商品を詰め、レインに渡し見送った。