ケータイ小説 『肌』 著:マサキ
ウチを出ると、しばらく人通りの少ない住宅街の歩道を歩く。
最寄駅に着くまで、アサミはうつむいたまま、顔をあげようとはしなかった。
駅のホームは、私達のしんみりした雰囲気を浮き彫りにするみたいに、にぎやかだった。
ちょっとした屋台が並んでいて、焼きそばやタコ焼きの匂いが鼻をかすめるけど、今は食べる気がしなかった。
ホームで発車待ちをしている電車。
私達以外に乗客のいない車両に乗り込むと、アサミは窓際のイスに座り、私にも隣に座るよう視線で合図してくる。
言われなくても、アサミの隣に座るつもりだったので、私はすんなり彼女の横に腰をおろした。
すぐさま電車は出発し、ヒロ達のいる繁華街の駅に向けて走り出す。