ケータイ小説 『肌』 著:マサキ
子供ができたことを理由に、ユキリンの両親は、彼女の結婚に猛反対していたらしい。
けど、彼氏と共に粘り強く頼み込み、念願叶って結婚する運びとなったそうだ。
ユキリンとは、高校で知り合った。
その頃から彼女は一目置かれる存在で、男子だけでなく、私達女子の憧れの的だった。
なにを着ても、劇的に似合う。
私やアサミに、良品コスメの見分け方や、眉の描き方を教えてくれたのも、ユキリンだった。
ユキリンは子供の頃、子供向けの服を紹介する雑誌のモデルや、ちょっとしたCMにも出演していたらしい。
彼女の親が残している写真や雑誌を、高校の頃、何回か見せてもらったことがある。
いまは美人で、昔はかわいい。
天使を絵に書いたような女の子だと、感動した。
反面、彼氏の方は、アサミが「美女と野獣」と口走ってしまったくらい、お世辞にもカッコイイとは言えない男性だった。
でも、話していて感じが良く、優しくて、ユキリンを幸せにしてくれそうな良い人だと、偏見なしに思った。
ユキリンの彼氏(将来は旦那!)なので自制するけども、私も、あんな人が身近にいて、長く接していたら、いつか好きになってしまうと思う。
それくらい、中身のある素敵な人だった。