seven kisses
つないだ手から気持ちが伝わって来る。

黙っていても、一ヶ月分の会いたかった気持ちが全部。

会えなくてもお互いを思う気持ちが、前よりも先輩との絆を深くしてくれたように感じる。



案内された先輩のアパートは、ガランとしていて、思ったよりも片付いていた。



「まだ必要なものしか揃ってないし、買い物に行くヒマもないから、殺風景で淋しい部屋だろ。」

「だってすごく忙しいんでしょ?なのに、毎日連絡くれるの、大変じゃない?」

「全然大変じゃない。逆だよ。教師ってさ、思ったより憶えなくちゃならないことあるし、まだまだ上手くできなくて凹むことも多いから、毎日、梨絵子に支えてもらってる。メール見たり、声聞いたりするのが、何より励みになってる。」

「.......ほんと?」

「ほんと。俺にはやっぱりお前が必要なんだって、この一ヶ月、ずっと思ってた。」

「..........。」

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