seven kisses
意気込んでいたはずなのに、ホッとしてしまった。

ピンと張っていた緊張の糸が、一気に緩む。



「またイヤな思いさせちゃった?でも、さっき言ったのは俺の正直な気持ちなんだ。」

「うん。わかるよ。」

「無理はしなくていいから。」

「でも.....そうできたらいいね。」

「うん、ありがとう。」

「少しずつ頑張ってみる。私、『俺の大切な彼女』なんだもんね。」



一瞬、真顔になった後、敬志は照れ隠しみたいに、私の頭をクシャクシャっとした。

あんまりスマートな方法じゃなかったかもしれないけど、敬志の思いやりを感じて、素直に嬉しかった。



だから、もっと自分に自信を持とうと思った。

敬志の気持ちを大切にしたいから.......
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