seven kisses
「今日はいろいろあったけど、勝てて良かった。お誕生日だもんね。」

「あ、そうだ。忘れてた。」

「ケーキ買って帰らなくちゃ。晩御飯もリクエストに答えるから、お買い物して帰ろう。」

「ほんと?じゃ、何にしようかな?あ、その前に、弁当食おう。楽しみにしてたんだから。」

「うん。」



青空の下で、敬志が私が作ったお弁当を美味しそうに頬張っている。

それだけでも幸せ。

敬志は、いっぱい食べても羨ましいくらい太らない。

作りがいがあるから、料理も楽しい。

毎日、作ってあげたくなる。



「沙絵が作ってくれるものは何でも美味いな。毎日食えたら、家に帰るの楽しいだろうな。」

「え?」

「もちろん、飯だけじゃなくて沙絵が待っててくれたら、もっと嬉しいけど。」

「そ、そう?」
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