キス・キス・キス
「だからさ、もういいって!私達ってさ、今までさ、教本を読んでさ、それを上手にこなしてきただけなんだよ!活字で繋がってる関係なんだよ!全部、全部さ、からっぽなんだよ!」

怒りたいんじゃない!健吾に甘えたいだけ!甘えられないから怒ってるの?頭ん中で『わかんない』がグルグル回る!助けて健吾!

「俺は西城を愛してる!ここは変な村だけど、それだけは信じてほしい!」

「オリジナルの言葉?」

「口説き文句を勉強しすぎて、何が教本で何がオリジナルだったか分からない」

「それは嫌」

「そうだよな。これからは自分の気持ちは自分で考えた言葉でしか西城に伝えないようにする。下手でもいいからもっと西城を愛したいしな。でもさ、いまさらオリジナルというのも変な感じだな」

もう怒ってられない。健吾に甘えたくて甘えたくてしかたない。私は彼の襟首を掴み自分の顔に引き寄せた。

「なんだ?どうした西城?」

「オリジナルは変じゃないよ。今ね、教本にないことを凄くしたいんだけどいい?」

「ああ、いいけど」
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