キス・キス・キス
「なんで私だったの?これだけ女子に囲まれ愛されている中で、なんで私を選んだの?」

「理由が必要か?」

「是非とも聞きたいんだけど」

「例えばさ、海の砂浜に貝殻がたくさんあったとしよう。その中で一番美しく欠けてない貝殻を見つけたら手にしたくならないか?」

今までそんなこと言ってくれたことないじゃんか!突然キスしてきて、私はそれに付き合い続けてきただけじゃんか!それって本当に自分の言葉なの?志村くんだけに役場から配布された教本とかあって、ただそれを丸暗記しただけじゃないの?

「その言葉って…。もしかして志村くんだけに、村役場から教本が配布されてない?『女子の気持ちを高めるABC』的な!」

「なんだよそれ!」

「もういいよ。どちらにしろ私達女子は男子には逆らっちゃいけない立場だし、キスの練習台にもなるよ!明日も、明後日も!」

「こんな変な村に住んでても、西城なら言葉にしなくても気持ち繋がってると思ってたのに!」

「教本のなんページ目に書いてあったセリフ?もう今日のノルマはこなしたと思うから、私帰るね」
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