恋の行方〜甘い約束〜
『花梨ちゃん、反対側のドア付近にいる男もクラスメイト?』





「え?ちょっと待って…」





満員電車の中にいるから混んでてそっちを見れない。すると純君が体を張って少しスペースを作ってくれてその隙に体を反対向きに入れ換えた。




そしてやっと確認した先に立っていた人…
それは…





昨日私に告白してくれた、吉田君だった…





眉間にシワを寄せて、怒ってるような、悲しんでるような、複雑な表情を浮かべる吉田君と目が合う。





キツイ視線に気まずさを感じて私は俯いた。





『…花梨ちゃん?』




「あっ…えっと…あの人は同じ学年だけど、クラスは違うかな。」





俯いたままだと聞き取りにくいだろうと思って、顔だけ後ろに向けて答える。
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