ヤンキー少女は純情ちゃん!



ゲーセンから家に帰って来た時間は午後4時。


「あー。すっげぇ遊んだ!」


「そりゃあ良かった、良かった」


智はゲーセン帰りのテンションの高いあたしを見て呆れ気味に、しかも棒読みでそう言った。


「…智あたしのことバカにしてるよね」


「……さあて。早く帰んねぇと兄貴に怒られるかも」


「無視かい!…ってか千春はこんなことで怒んないよ」


千春は終わりよければすべて良しという人だ。


テストでは点数が良くて補習にならなければいいし、授業も留年しない程度ならサボってもいいという放任主義。


「……まぁな」


智はまだ義務教育だからどれだけサボっても留年はしないが内申はすごく悪いと思う。


…だってあたしが家に帰ったら絶対智いるし。



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