ヤンキー少女は純情ちゃん!



「……智高校行けんの?」

「てめぇなめてんのか」


……怒られた。


「…だって授業ほとんど出てないじゃん」


「……テストとかの点数はいいからいいんだよ」


授業ちゃんと受けなきゃ成績表はやばいんだよ。


と智本人に言えないあたしは本当に情けない。


「……あ。家着いちゃった」

「そりゃ着くだろうよ。家に向かって歩いてたんだから」


そんなことは分かってるし!

ま、いいや。


「たっだいまー」


「おー。おかえりー」



…………。




バッタン!


「楓、なんで閉めてんの?」

「いや、ちょっと幻覚が……見えた気がした」


「……はぁ?」


何言ってんの?みたいな目で見られてるけど今はそれどころじゃない。



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