ヤンキー少女は純情ちゃん!



「……もう。ほら、行くよー」


全く動く気配のない智にしびれを切らし、おもいっきり智の腕を引っ張った。


「わーった。わーったから!痛ぇよ!」


しぶしぶといった感じで智は中に入っていった。


「……お?靴、多くね?」


中に入ると真っ先に目に入ったのは大量の靴。


「……誰か来てんじゃねぇの」


相変わらず智は冷静で適当に返事をされた。


「そんくらい分かってるしー。誰かなー?」

「青鬼あたりじゃね?」


たぶん智の言う通り青鬼あたりだと思う。


「ただいまー」


そう言った直後になぜかすごい衝撃が体にきた。


「う゛……」

…自分でも分かるぐらい女らしからぬ声が出た。


「楓おかえりー!僕ちょー寂しかったぁ!男ばっかでむさ苦しいしぃ…」



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