ヤンキー少女は純情ちゃん!
そーっと今の状況を確認してみると……
「ぎゃあぁぁぁあむぐっ……!」
「大声出すな……っ!」
……あたしは慎弥と2人でベッドの上で寝ていた。
慎弥に口を塞がれたまではいいが、……や、良くないけど。
ついでに鼻まで塞がれてしまい、息が全くと言っていいほど出来ない。
「んー!んー!!」
息………っ!
苦しい!死ぬ~~!
苦しいのであたしの口を塞いでる慎弥の腕をバシバシ叩いた。
「……あ。わり」
「ぷはっ……!」
い、生き返る……っ!
やっとのことで手を離してもらい、肺へと大量の酸素を送り込んだ。
「し、死ぬかと思った……」
「……わり。…………ふはっ」
なぜか笑いだした慎弥。
「なんで笑うんだよ!」
さっきの息苦しさも手伝い、少し涙目で睨んでやった。
「………。楓。んなかわいい顔、他のやつに見せんなよ」
とよく分からないことを慎弥が言い出した。
「……はぁ?意味分かんない。あたしがかわいいとか慎弥目ぇ腐ってんじゃない?」