ヤンキー少女は純情ちゃん!



そーっと今の状況を確認してみると……



「ぎゃあぁぁぁあむぐっ……!」


「大声出すな……っ!」

……あたしは慎弥と2人でベッドの上で寝ていた。


慎弥に口を塞がれたまではいいが、……や、良くないけど。



ついでに鼻まで塞がれてしまい、息が全くと言っていいほど出来ない。


「んー!んー!!」


息………っ!

苦しい!死ぬ~~!



苦しいのであたしの口を塞いでる慎弥の腕をバシバシ叩いた。


「……あ。わり」


「ぷはっ……!」


い、生き返る……っ!



やっとのことで手を離してもらい、肺へと大量の酸素を送り込んだ。


「し、死ぬかと思った……」


「……わり。…………ふはっ」



なぜか笑いだした慎弥。


「なんで笑うんだよ!」


さっきの息苦しさも手伝い、少し涙目で睨んでやった。


「………。楓。んなかわいい顔、他のやつに見せんなよ」



とよく分からないことを慎弥が言い出した。


「……はぁ?意味分かんない。あたしがかわいいとか慎弥目ぇ腐ってんじゃない?」



< 224 / 311 >

この作品をシェア

pagetop