ヤンキー少女は純情ちゃん!



「………あ」

「…お?」


ハモったあたしの声とドアを開けた人の声。


「…噂をすればなんとやら、だっけ?」


登場したのは千春。


あまり職員室に縁がなさそうな千春だけど、職員室と千春の組み合わせがなぜかしっくりくる。


「う、海の人……」


唯はあの日のことを思い出したのか引きつった笑みを浮かべている。


「………?」

誰だか分からないのかじっと見つめて首を傾げている。


「……千春。ほら、海であった」

「………?…おお。ナンパ男だ」


ビシッと唯を指差した千春。


ナンパ男、というのが気になったのか首を傾げている担任。


「ナンパ男?」

「有馬さん、あのですねこの男海で楓をナンパしたんですよ」


さらりと説明したのはいいけど千春まで有馬さんだ……


こいつ一体なにもの?



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