ヤンキー少女は純情ちゃん!
「へえー…唯、ナンパするならもっと色気のある女にしろ」
「……どういう意味ですか」
ちょっとひどくない?
そりゃ色気なんてないけど。
「でも有馬さん。ナンパしたの俺のいとこなんで」
「唯のいとこ、ねえ…見る目ねぇな」
うわ、担任ちょー腹立つ!
「有馬さん、楓をいじめないでください」
そう言ったのはやっぱり千春。
さすが千春っ!
「…あ、そだ。唯、この人千春。あたしの兄貴」
「………え」
びっくりしすぎたのか固まった唯。
…そんなびっくりすること?
ていうか話の流れでだいたい分かってると思ってたよ。
千春はなぜか唯を一睨みし
「楓、隆斗たちが探してたぞ」
と言った。
「……マジ?でもあたし、ご飯食べるし5限目サボ……ってぇ!」
おもいっきりバシン!と叩かれたあたしの頭。
「教師の前でサボるとか普通に言うな。ボケ」
だからって叩くなよ!