モラルハザード


──帰りの電車は混んでいて、向日葵はぐずぐず言いだし


持っていたおもちゃをすべて投げ、イヤイヤを繰り返した。


…イヤイヤなのはこっちよ。


そう苦々しく思いながら、なんとかうちのマンションのエントランスにたどり着いた時


誰かに呼び止められた。


「森川奈美さんですよね?」


振り返ると、見知らぬ男性…


「…はい、なにか?」

怪訝な顔で応対した。
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