モラルハザード
「杏子さん、滝沢さんは、聖英の創始者の滝沢一族の方よ」
あの、地味なママが…滝沢一族の…
「だから、杏子さん、私たち、みんな滝沢さんとお近づきになりたいのよ」
薫さんが本音をズバリと述べた。
それほど、欲しい人脈なのだろう。
しかも、その人脈を私は、図らずとも手に入れている。
やっぱり、私はなんてラッキーなんだろう。
「杏子さん、山下先生のお茶会にお呼ばれされたいなら、滝沢さんを伴って来られることよ。
それほどの強力なパイプはないわ」