モラルハザード
こんなにスラスラ嘘が出てくるのは、最近のことだっただろうか。
それとも、私は元々、こんな風に嘘が滑らかに出る人間だったのだろうか。
どちらにしても、これは今、生きていくためには必要な技だ。
「やだ、おんなじ状況で、すごい偶然、しかもこんなところで」
真琴がキャッと笑ったのが、白々しく感じ
もしかしてこの嘘がばれたのではないかと勘ぐってしまう。
話しを変えなくっちゃ。
「あ、二人目だってね、おめでとう。
ブログにコメントしようと思ったけど、会ってお祝いを言いたかったんだ」
嘘ばっかり。
真琴の二人目のブログにコメントする余裕なんて
ここ2、3日なかったのだ。
「ありがとう。そうだ、ひまりちゃん、風邪なんだってね。
昨日のプリお休みだったから寂しかったよぅ」
「もう、良くなったよ。今日はお友達に少し預かってもらってる。
あ、ごめんね、急いでるよね。
こんなところで立ち話しなくっても、また今度のプリで、ゆっくりね」