モラルハザード


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次の日は待ちに待った山下先生のお話し会の日だった。

子供を伴わない母親だけの会。

代官山のフレンチレストランを貸し切って行われる。

莉伊佐を預けて行かなければならないので

ちょうど実家にいたから良かったもの、母の小言は絶えない。


「杏子、あなた、いつまでも意地をはっていたらだめよ。亮太さんの立場も考えなさい」

さすがの母も今回は味方になってくれない。


「りいさ、おうち帰りたい」

実家が飽きてきたようで、莉伊佐までぐずぐず言いだした。


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