求*幸福~愛しい人はママだった~【完】

●翔哉side



紅茶のカップを皿に戻し、俯いていた彩乃がすっと俺を見つめ静かに話し始めた。



「私が、滝沢さんより五歳年上なのは以前お話ししましたよね?」



俺は肯定の意味と話をうながすために軽くうなずいた。



「…私には、一歳三ヶ月になる娘が…居ます…」
「はっ!?」



「おっしゃりたいこともあるかと思いますが…私の勇気が消えないうちに最後まで話させて頂いていいですか?」



いいにくそうに、でもしっかりと俺を見て話してくれる彩乃に、もう一度頷き、静かに聞くためにソファに寄りかかった。



「娘がおり、……そして私は、昨年10月に夫を事故で失った未亡人…なん、です。」



「結婚して約四年足らずの生活でしたが、幸せでした…それが、突然の…交通、事故で壊れたんです…」





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