求*幸福~愛しい人はママだった~【完】


向かい合っていたのを、二人の肩が触れるような感じで横に座り直す。



翔哉が、手を伸ばして私の手を握ってくれる。



「あ~……もぅこんな時間だぁ…はぁ…帰りたくないなぁ…」頭を項垂れさせて呟いているのが聞こえる。



その声につられて時計を見るともうすぐ日付が変わる時間だった。



「そう…だね…また、これからが、あるから、ね?」



「ん…そうだな…これからがあるよな………仕方ないっ、今夜はオッケー貰えたし、我慢して帰るかぁ…」



そう言ってから私の方に顔を向けると……「彩乃…」優しく呼んでくれる…頬に翔哉の手が添えられて…視線が絡み…近づいてくる…自然にまぶたが降りる…そうするうちに唇に温かいものが触れた…



二度目のキス…



触れて、離れてまた、触れて…しばらく互いを求めてキスを続けた…



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