求*幸福~愛しい人はママだった~【完】
「ただいまぁ、ごめんねぇ?少しだけ、遅かったねぇ、お利口さんねぇ。」
少し体を離して頭をナデナデしながら顔を見て話す。
「らぃ~ぶぅ~さぁたん!」
ハグされて嬉しそうに笑顔を見せながら、大丈夫だよと一生懸命伝えようとしてくれる、この天使がいるからまた頑張れる。
「さぁ、帰ろうね、お腹空いたね。」
「あいっ!!」
元気に返事をすると下駄箱に駆け寄り自分の靴を取り出すと、「くっくぅ、はぁ~くぅ~
」とその靴をバンバンと床に叩きつけている。
彩乃はいつもの事ながら苦笑しつつ、保育士に今日の様子を伺いながら、ロッカーから荷物をとり手早くまとめてから玄関に向かった。