【砂漠の星に見る夢】

「やめて、そんなこと言わないで、これから一緒に生きていくんでしょう?」


「君を……救い出せなくて……ごめん」


ネフェルは切なく目を細めた。


―――でも、僕が死んだなら、君も少しは自由になるだろう。


ネフェルは心でそう呟き、涙を流すイシスを見上げ、柔らかく微笑んだ。


「イシス……愛する人の腕の中で……死ねるなんて……僕は幸せだよ」


「いやよ、そんなこと言わないで」


泣きじゃくりながらそう言うイシスに、ネフェルはそっと目を伏せた。


―――美しいイシス。


君と出会い、一緒に過ごせた時間はわずかなものだったけど、君との時間は僕の人生の中で限りなく輝く愛しい月日だった。


ナイルの川岸で君に出会えた奇跡に感謝している。


君を幸せにできず、救い出すこともできなかった悔いはあるけれど、君の腕の中で死ねる僕は最高に幸せだと思う。


君は強い人だから、どうか翻弄される運命に負けず、強く生きてほしい。



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