【砂漠の星に見る夢】
「……初めてピラミッドを建造した『オシリス』はジョセル王の家臣である天才宰相イムホテプです。彼が自らファラオにピラミッドを建造することを薦めました」
「それは勿論知ってるわ。イムホテプはピラミッドをファラオの墓として薦めたのよね」
「そうです。でもなぜ墓があの形状の、つまりピラミッドでなければならなかったのか。
そして何故オシリスの血を引く者はピラミッドを建造したいという欲求が生まれるのか……オシリスである自分自身にもよく分かってはいないのです」
ヘムオンは船を見ながら、独り言のように呟いた。
神妙な雰囲気の中、
「天才の頭の中って、大変だなぁ」
と陽気な声を上げたジェドに、ヘムオンは吹き出すように笑い、
「お前が、お気楽過ぎるんだよ」
とジェドの背中を叩いた。
「なんだよぉ」
仲良さそうにじゃれ合う二人を見て、イシスはクスクス笑った。