【砂漠の星に見る夢】

どうしてだろう?


帰りたくて、帰りたくて……星を見るたびに胸が詰まる。


気がつくと、空を見上げ切なさに胸を焦がす。


どうして、迎えに来てくれないのだろう。


仲間は私たちのことを忘れてしまったのだろうか。


故郷はどうなってしまったのだろうか。


ここに私たちはいるから、どうか早く迎えに来て。


そんな想いを伝える為に、この星の王を利用してきた。


大事な掟も、自然の摂理も破り、高度な文明を持ち込み、ピラミッドを建造した。


―――それはオシリスの犯した大きな罪。



切なく目を細めるヘムオンを見て、イシスは今気がついたように目を見開いた。


「それじゃあ、もしかしてヘムオンもその報いを受けてしまうの?」


血相を変えたイシスに、ヘムオンはそっと目を伏せた。


「受けるかもしれません。途中で自分が罪を犯していることに気づきましたが、もう、引き返せないところまで来ていました。罪を受けるときは甘んじて受けようと思っています。ですが自ら進んで罪を受けようとは思っていませんよ」


< 263 / 280 >

この作品をシェア

pagetop