【砂漠の星に見る夢】

「うん、そんな感じだね。やっぱり君は頭が良さそうだ」


ネフェルは満足そうな表情を浮かべ、イシスの顔を覗く。


その緑の瞳に見つめられ、イシスは咄嗟に目をそらした。


……駄目だわ、なんだか直視できない。


「……あの船で世界中どこでも行けるの?」


「世界中どころか月までも行けるよ」


「月まで? 本当に?」


と勢いよく身を乗り出したイシスに、ネフェルは愉快そうに笑う。


「やんちゃな男の子のような反応だね」


「いやだわ、からかったのね」


「からかいはしたけど、月まで行けるのは嘘じゃないよ」


「あの船も、『オシリス』が作ったのよね?」


「勿論、メソポタミアの本部の者が作った最新機器だよ。ピラミッド建造にも大きく貢献してくれるはずだ」


ネフェルは、そう言って身体を伸ばす。


「そんなに素晴らしい最新機器を造れるなら、一瞬で洗濯できてしまうような機械も造ってもらいたいものね」


そう言ったイシスに、ネフェルはポカンとしたあと吹き出すように笑う。


「確かに、『オシリス』の造る物は家庭で使う物はないなぁ。男の視点そのものだ」


二人は顔を見合せ、笑い合った。


< 61 / 280 >

この作品をシェア

pagetop