【砂漠の星に見る夢】
「うん、そんな感じだね。やっぱり君は頭が良さそうだ」
ネフェルは満足そうな表情を浮かべ、イシスの顔を覗く。
その緑の瞳に見つめられ、イシスは咄嗟に目をそらした。
……駄目だわ、なんだか直視できない。
「……あの船で世界中どこでも行けるの?」
「世界中どころか月までも行けるよ」
「月まで? 本当に?」
と勢いよく身を乗り出したイシスに、ネフェルは愉快そうに笑う。
「やんちゃな男の子のような反応だね」
「いやだわ、からかったのね」
「からかいはしたけど、月まで行けるのは嘘じゃないよ」
「あの船も、『オシリス』が作ったのよね?」
「勿論、メソポタミアの本部の者が作った最新機器だよ。ピラミッド建造にも大きく貢献してくれるはずだ」
ネフェルは、そう言って身体を伸ばす。
「そんなに素晴らしい最新機器を造れるなら、一瞬で洗濯できてしまうような機械も造ってもらいたいものね」
そう言ったイシスに、ネフェルはポカンとしたあと吹き出すように笑う。
「確かに、『オシリス』の造る物は家庭で使う物はないなぁ。男の視点そのものだ」
二人は顔を見合せ、笑い合った。