泥だらけの猫
 翌日、目が覚めると開いたままカ―テンの間から眩しい陽の光が射していた。 
「今、何時だ・・・・」

 小さな白いテ―ブルの上の時計を見ようと上半身を起こそうとした。 

「痛っ・・・・」


 身体のあちこちに強い痛みが走った。どうしたのだろうと思い身体を見ると、乱れて破けた服のままの格好が目に入り、私は仰天した。 

「何なのよ、これ?」 

 乱れて破けた服は濡れに濡れ、おまけに頭は朦朧としている。上手く繋がらない思考回路で昨夜のことを思い出そうとしたが、歩いてる最中の記憶が途中から途切れていた。
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