傍にいさせて
しばらく待っていたら、お母さんが紅茶を淹れて持ってきた。
お母さんの淹れる紅茶は、美味しいから大好き。
コーヒーとか、たまにフレバリィティーとかも淹れてくれるから、本当に料理苦手なのかと聞きたくなる。
「ふぅ…、おいしい…」
「よかった、夏恋はその味が好きだもんね」
「まあね、…いっつも思うけど、この紅茶、どうやって淹れてるの?」
「んー?ナイショ!企業秘密だよー」
私が聞くと、いつもこうやってはぐらかす。
まぁ、無理に聞き出そうとは思わないけど…。
「これ飲んだら、もう一頑張りかな」
「リビング?」
「うん」
「じゃあ、私はここに座って大人しくしてるから!」
なんだかんだで、全て片づいたのは、二時間後だった。
今日は外食しようかな……。