傍にいさせて





ん?あれ…。

よく考えたら今私ぼっちじゃない?


湊くん、渚くん、相楽さんはフェンスの近くで話してるし、宝条さんと桐山さんは入り口近くでお昼ご飯らしきパンを食べてるし……。


私どうしよう……。




「……なぁ…」


「へ…?」




一人で途方に暮れていたら、声がかかった。


びっくりして変な声が出てしまった。



声のしたところを見ると、桐山さんが立っていた。


え、あれ?

私なんかしたっけ…。



いつまでも言葉を発しない桐山さんを不思議に思って、思い切って話しかけてみた。




「あの…桐山さん?」


「…………」




えぇ…。


いや…、ずっと見られてても、正直困るし、怖いんだよね……。



苦笑いをしていると、桐山さんが私の横に座ってきた。




< 43 / 103 >

この作品をシェア

pagetop