傍にいさせて
私はそれに従って、汰斗さんと男の人たちから遠ざかる。
それを確認した汰斗さんは、男の人たちに向き合った。
「……で、何か用かよ」
「別に用はねぇけどさ…、グーゼンとはいえ、こないだ俺んとこのが世話んなったらしいからなぁ…、お礼、させてもらおうと思ってな…」
これは、ヤバい…よね?
友だちって感じじゃないし…。
私がオロオロしていたら、男の人が汰斗さんに殴りかかった。
「っ、汰斗さん!」
思わず叫んだ。
汰斗さんを見ると、男の人の拳を受けていたけど、少し顔に傷をつける程度で、いなしていた。