先輩がドジ女に恋をした。


「まあ、それくらい優羅のこと思ってるんなら

大丈夫なんじゃないっすか?」


「ホントか!?」


「はい。

俺は、もともと優羅のことは全く心配してないんで。

先輩が大変な目に遭わないかってことだけなんで。」



真司はまた額の汗をぬぐう。



「暑いっすね~。」


いつものように笑う真司に、俺はひそかに思っていた疑問をぶつけた。



「真司は、いいのか?」


「なにがっすか?」



「俺が、もし・・・優羅ちゃんと、その、付き合ったりしても。」



真司は、優羅ちゃんが好きなんじゃないのか?


だから、ただの幼なじみなのに

優羅ちゃんのためにそこまでしてやってるんじゃないのか?




それを、ポッと出の俺なんかにとられていいのかよ?





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