先輩がドジ女に恋をした。
人通りの少ない、非常口近くの階段。
「用ってなんですか?」
にこっと俺を見上げる瞳。
可愛い・・・・
って、そうじゃない。
デレてる場合じゃないんだ。
「あ、うん。
その・・・・次の日曜なんだけど。」
「はい。」
なにも気づかないみたいで、キョトンとした顔のまま俺の言葉の続きを待つ。
「なにか予定とか、あったりする?」
「日曜?う~~ん・・・・たぶん、何もなかったと思います。」
よっし!!!
「・・・・・じゃあさ!どっか行こっか?」
「はい!!」
またにこっと笑って頷いてくれた。
俺は心の中で盛大にガッツポーズをした。
・・・・よかった。