後ろ姿に恋してる

昼飯を食べ終わった後は午後からの出勤に合わせて家をでた。

「おっ………、寺西落ち着いてるな」

「そうですか?」

「気づいて無かったのか。最近のおまえとキたら文書は間違うわ、会議中にぼーっとするわ」

「…ははっ」

上司にぼろくそ言われて頬がひきつるような笑みがでた。

「……まぁ、落ち着いたならそれでいいさ」

軽く頭を2、3回叩いて上司は自分のデスクに向かっていった。


「………」

『みんな、お前の事心配してたんたぞ』

上司の背中は、そうものがったっているように見えた。


「俺がんばりますっ!!」

「……おー。じゃ、これのデザイン案お前に頼んだ」

ポンッと置かれたパッケージの山を見つめて



堅く願った決意はものの2、3秒で崩れそうだった。


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