後ろ姿に恋してる




『好きよ。誰よりも愛してるー…』



「っ…!!」

今日も頭に響く声に目が覚めた。


「ん、…ユイ。お前何で泣いてるんだよ」

あんな真っ白い部屋に一人でいて
俺を待ってるって言うのか?


「……ユイ、俺はどっちを取ればいいんだろうな?」

「なぁ~ん」

鳴きながら猫のユイは俺に擦りよってくる。

「好きだよ。ユイもハルも」

でも、似ていないようで似ているあの二人を俺は傷つけてるんだ。

「……いっそのこと迎えにきてくれ」

嘲笑って俺を地獄に落として欲しい。


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