恋愛トライアングル
「おはよ、アツ」
「今日も相変わらず眠そうだね」
私たちが声をかけると、アツは顔をあげた。
「はよ」
それから、にっこり子犬みたいに微笑むアツ。
昔から何にも変わっていないこの笑顔は、いつもどんなときも私を癒してくれる。
「アツさぁ、ちゃんと夜寝てる?」
ふらふらと学校へと歩くアツの後ろを、私とアリがついていく。
「昨日は1日ゲーム漬け。マジで眠い」
「またぁ? 懲りないよね」
「今日英語の小テストあるからその勉強してたらちょっとは見直したんだけど」
「え、テスト?」
アツの眠たそうな顔が一瞬にして覚めた。