恋愛トライアングル
玄関に置かれている色違いの水筒とお弁当包みをスクバに入れて、私たちは靴をはく。
「行ってきまーす」
二人見事にハモって家を出た。
外は、もうすぐ夏に入るっていう蒸し暑い空気が漂っていた。
「あっ、アツ」
私より先に、アリが声をあげた。
アリにつられ、私もそっちを見た。
すると、そこには暑そうにカッターシャツの袖をあげながら、眠そうな顔でこっちに向かって歩いてくるアツがいた。
メニュー