スウィートレッスン〜運命の相手は…幼なじみ!?〜


ダイちゃんに視線を向けると口がポカン…と開いたまんまの状態になっていた。


「おーい!早川先生ってばぁ~」


美琴がダイちゃんの腕を掴んで揺すってみても、フリーズしたままで。


「ああ…ゴメン。なんでもない」


「ハハッ。ヘンなの。先生、意識が飛んでましたよ!ヒナもよく飛ぶんですけど」


「余計なこと、言わなくていいの!もう帰るよ」


「早川先生ともっと話をしていたいけど、約束の時間に遅れるといけないから帰るね」


「それじゃ、ダッ…(じゃなくて)早川先生さよなら」


美琴の腕を引っ張り、一刻も早く職員室を出ようとした。


「早川先生にも明日、報告するね!」


最後まで余計なことを言い続ける美琴。


今日だけは心の底から…うらみたくなっちゃう。


ダイちゃんには関係ないんだから、報告するなんて言わなくていいのに──・・・


「……さよなら」


それに対して、ダイちゃんはちっちゃな声でそう呟き、こっちをじっと見てた。
< 115 / 432 >

この作品をシェア

pagetop