スウィートレッスン〜運命の相手は…幼なじみ!?〜
ママの話を全部聞いて、目の前が真っ暗になった。
────ダイちゃん……
あたし、なんにも知らなかったよ。
その後、部屋に戻り…電気もつけず、ダイちゃんがくれた指輪を握り締めたまま、枕に顔を埋めて声を殺して泣いた。
あたしには笑顔しか見せなかった…おばちゃんとダイちゃん。
幼すぎたあたしは、笑って遊びに行っていただけで…なにも気づかなかった。
おばちゃんやダイちゃんが、抱えていた…つらさを思うと胸が張り裂けそうになる。
あの頃、ダイちゃんはあたしより6つ年上って言っても…まだ小学生。
どこで、誰につらい気持ちを話していたんだろう。
ダイちゃんのことだ……。
きっと…誰にも話していなかったにちがいない。
そう思うと、涙が止まることを知らないように溢れ出した。