逢いたくて
『もしもし?母さん?』

私の横には渉が手を握りいてくれる

『久しぶり…』

『なんだい?今さら戻ってくるつもりなんてないよね』

『……ないわよ』

『ならなに?』

我が母ながらうんざりする

『結婚するの』

『…御祝儀はないわよ』

『そんなっ…』

嫌気がさしたらつわりが襲ってきた

「かわって」

渉が私から携帯を奪った

『初めまして。西崎渉と申します。西崎総合病院で医師をしています。この度はご挨拶が遅れまして申し訳ありません。直接伺おうかと…』

渉が淡々と話している横で吐き気とたたかっていたけど

限界…

トイレに駆け込んだ
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