逢いたくて
結局病院に連れて来られた私は点滴をうけるよう言われ病院恐怖症の私に渉はつきっきり

いつも渉に迷惑をかけるだけ…

彼の邪魔ばかり…

私が完璧な人なら渉はお父さんと和解できていたはず

もっとちがう最後を迎えられたはず

愛してるのに…

なんでこうなるの…

考えすぎたら気分が悪くなってきた

「咲、気持ち悪い?」

「…ちょっと…」

「点滴ゆっくりにするか?」

また医者の顔の渉

「渉…」

「ん?」

「ごめんね…」

「咲。おこるぞ。」

「渉…」

「咲が今具合悪いのは俺のせいでもある。」

「違う」

「ちびは俺の子でもあるんだぞ?」

「……」

渉が頭をゆっくり撫でてくれる

「パーティー行かない?」

「え?」

「渉の奥さんとしてなにかしたいの」

「でも」

「お願い。私のために」

ここまで言えば渉は断れないってわかってる
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