逢いたくて
「渉!早く早く~」

「咲」

私たちは約束通り動物園にいた

「慌てるなよ。転ぶぞ」

「午後のショーが始まっちゃうよ」

「はいはい」

渉は小走りで追いつくと手を握ってくれた

たくさんの動物たちがでる午後のショーは大人気ですでに人が並んでいた

「すごい人だね」

「あぁ。はぐれないようにしないとな」

「うん。おっと」

さっそく子供が体当たりしてきて私は体勢を崩した

「大丈夫?」

渉がすぐ支えてくれたけどあとからあとから人が来る

「咲おいで」

渉に手を引かれて私の身体を包むように渉が後ろに立ってくれた

「もう少ししたら会場あくよ」

「背が高いのって便利ね」

「だろ~。なかなか活躍の場がないけどな」

「そう?」

「そうだよ~」

そんなこんなでゆっくりと動物園を満喫した
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