死神の嘲笑
「ありがたいことです」

四つの箱から、死神は愛おしそうに白い欠片を両手で包んでいく。

まるで、子どもが宝物を手で抱えているみたいだった。

「私は彼女の一部となら『無』の世界へ行くことも、怖くなくなっていました……」

不意に、死神は朱理と目を合わせた。

「それに、こんなことを申し上げて良いのか分かりませんが、末光さん、私は愛着が湧く、と言いましたよね?」

「はい」

「外見もそうですが、身体が思うようにいかないにも関わらず、自分にできることをしよう、と努力する点まで、彼女にそっくりでした」

曖昧に微笑む朱理。

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